日本植物病理学会報
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植物病原細菌のセルラーゼに関する研究
第1報 Cx-セルラーゼの生産について
後藤 正夫岡部 徳夫
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1959 年 24 巻 3 号 p. 182-188

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抄録

5属, 28種, 1変種の植物病原細菌について, cellulase “Cx”の生産を調べた結果, Xanthomonas 属細菌のすべて, E. carotovora, E. milletiae, Corynebact. sepedonicum にその生産を認めた。Pseudomonas 属細菌はP. solanacearum, P. panici の両種を除き, 本酵素を生産しなかつた。
2. cellulase “Cx”生産性の確認用培地としては馬鈴薯煎汁+2% carboxymethyl cellulose (CMC) gel 培地が適当である。合成培地及びブイヨンーCMC培地では一部の菌種は本酵素を生産しない。
3. cellulase “Cx” の作用は一次反応であり, 速度恒数を規準にとると, 大部分の菌種は時間に比例して直線的に活性を増大するが, X. campestris は時間の経過と共に酵素活性に著しい増減を示す。

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