日本植物病理学会報
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イネ萎縮病ウイルスに関する研究 (続報)-II
木村 郁夫
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1962 年 27 巻 4 号 p. 204-213

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抄録

1. イネ萎縮病ウイルスは10,000rpm 30分での遠心力では少し沈殿するが, 5,000rpm 30分では沈殿しなかつた。保毒虫および罹病イネ磨砕汁液中のウイルス粒子は20,000rpm 120分で沈殿した。このウイルス粒子のM/30リン酸緩衝液中の沈降定数は405×10-13sec であつた。
2. 部分的精製ウイルス液からフェノール法で, 核酸の抽出を試みた。抽出液を食塩で沈殿させた試料は感染力を有し, その紫外部吸収曲線は270mμに peak を示した。抽出液をアルコールで沈殿させたものは感染力がなく, その紫外部吸収曲線は258mμに peak があつた。
3. 部分的精製ウイルス液に Bact-Adjuvant を混じて家兎に注射したところ, 終末稀釈倍数1/4096の力価を有する抗血清が得られた。
4. このウイルスは発育鶏卵の漿尿膜上に培養出来なかつた。

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