日本植物病理学会報
Online ISSN : 1882-0484
Print ISSN : 0031-9473
ISSN-L : 0031-9473
桑樹萎縮病に関する研究
(第6報) 発病の時期と伐切との関係
田浜 康夫
著者情報
ジャーナル フリー

1963 年 28 巻 3 号 p. 139-143

詳細
抄録

1. 桑樹萎縮病に侵された桑樹は出芽当時は健全葉または健全葉に近い小葉性萎縮を現わす。その後新芽の伸長に伴つて先端に縮葉性萎縮病徴を発現する。すなわち落葉性のクワ品種においては発病に時期的関係がある。
2. 熊本県玉名郡岱明村の萎縮病は夏刈り伐切以前に発病し, 菊池市の萎縮病は夏刈り伐切後新芽のある程度伸長した後病徴を現わす。
3. 玉名郡岱明村, 菊池市の両試験地において, 伐切の時期を変え発病状況を調査した結果, 前者は伐切の時期とは無関係に発病し, 後者は伐切時期の変化によつて発病の様相が異なることがわかつた。

著者関連情報
© 日本植物病理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top