日本植物病理学会報
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レング種子に混在するレンゲ菌核病菌の菌核の殺滅を目的とした種子の硫酸処理
麻生 武夫今井 三子
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1963 年 28 巻 5 号 p. 243-249

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抄録

1. 本邦市販のレンゲ種子中には菌核病菌の菌核が100ml中に90∼350粒あるいはさらに多数混在し,この菌核によつて処女地に菌核病が発生する。
2. 菌核は硬実対策としての種子の砂ずりの有無にかかわらず, 大形のものほど盤果の発生が多く, 小形の菌核は発芽の途中で腐敗するものが多い。
3. 硫酸液による種子処理に要する液量は, 種子容量の60%が最少量である。7∼8%液で3.5∼4時間種子を処理することによつて, 混在するほとんど全部の菌核は死滅し, ほ場での発病は阻止されるのみならず, 種子の発芽率および発芽勢は無処理のものより高く, ほ場実験では処理区は無処理区の3倍に及ぶ収量をあげた。
4. 以上の結果から, レンゲ種子を7%あるいは8%の硫酸液で, 3.5あるいは4時間処理することによつて, 種子に混在する菌核による発病は防止し得ることが期待できる。

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