日本植物病理学会報
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オリマイシンに関する研究
第1報 抗菌スペクトラム
鈴木 橋雄渡辺 実細川 大二郎
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1964 年 29 巻 5 号 p. 239-244

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抄録

土壌より分離した放線菌 Streptomyces albochromogenes の生産する新抗かび性抗生物質 Orymycin の抗菌スペクトラムを寒天稀釈塗抹法で検討した。
1. Orymycin の植物病原菌に対する抗菌スペクトラムはかなり広く, 中でもいもち病菌 (発育阻止最低濃度0.1ppm以下または0.5ppm), 炭そ病菌 (0.5または1.0ppm) およびカラマツ先枯病菌 (0.5ppm) には特異的に低濃度で発育を阻止した。
2. いもち病菌22分離菌, 炭そ病菌9菌株および黒斑病菌2菌株について検討した結果, 同属の異なる種間および同種の異なる菌株間に Orymycin に対する抵抗性の差異が認められた。
3. いもち病菌では分離後長らく保存培養したものは Orymycin に感受性で, 分離後短期間のものは抵抗性であるように思われたが, 病原性および付着器型と Orymycin 抵抗性との間には関連が認められなかつた。
4. カップ検定法の被検菌としてはいもち病菌が適しているように思われたが, さらに胞子形成が良好で発育の速やかな他の被検菌を検索する必要がある。

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