1967 年 33 巻 1 号 p. 5-11
synchronous sporeを得る目的で確立したsponge matrix法を胞子形成阻害試験に応用した。この方法によればいもち病菌Piricularia oryzaeの胞子形成に対する各種殺菌剤の阻害作用が容易に判定できる。薬量(I)と胞子形成を50%阻害するに要する浸漬時間(t)との関係は,式(I)nt=C(nCは定数)によく適合することが判明した。
この結果を,温室内および圃場での宿主体の病斑を用いた試験結果と比較してみると,sponge matrix試験の浸漬時間を変えることにより,宿主体病斑の胞子形成に与える殺菌剤の影響を類推することができた。