1968 年 34 巻 2 号 p. 143-150
1. モモの中山金桃および酸果ミザクラのMontmorencyから草本植物に汁液伝染するウイルスが検出され,前者を分離株-1,後者を分離株-2とした。
2. 分離株-1はMazzardに接種すると翌春の葉にnecrotic ringspot,白普賢に接種点のえ死,キュウリ,ササゲ,C. amaranticolorに全身感染,カボチャに接種葉の局所病斑を生じた。また不活化温度50~55℃,希釈限界100~500倍,保存限界7~10時間であつた。
3. 分離株-2はmahalebに萎縮,白普賢に接種点のえ死,キュウリ,カボチャ,タバコ,ヒャクニチソウに全身感染した。また不活化温度は45~50℃,希釈限界50~100倍,保存限界4~5時間であつた。
4. 分離株-1をpeach necrotic ringspot virus (NRSV),また分離株-2をprune dwarf virus (PDV)と同定した。