日本植物病理学会報
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シトリニンのタバコモザイクウイルス感染に対する影響
安田 康野口 照久岡田 勝彦青木 旦治
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1969 年 35 巻 3 号 p. 188-193

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抄録
著者らは,黄変米の毒素であるシトリニンがTMVによる病斑形成を顕著に抑制することを見出した。
1) シトリニンの100μg/ml溶液を,数時間,グルチノーザ葉の葉柄から吸収させた場合,あるいは,同溶液に浮遊した場合のいずれにおいても,TMVによる病斑形成は阻止された。また同溶液に数分間浸漬しただけでも病斑数は減少したが,シトリニンはTMVそのものには作用しなかった。
2) 100μg/ml溶液のシトリニン処理によって病斑の形成されない接種葉内には,感染性のあるTMVが増殖した。TMVの増殖量はシトリニンの処理時間の経過とともに減少した。10μg/ml以下の処理濃度では,TMVは無処理と同程度に増殖した。
3) シトリニンの病斑形成阻止,あるいは,形成遅延の作用は,同葉内のTMVの増殖遅延によるものと考えられる。そのことは,シトリニンが接種葉表面に一定時間作用するのみで,その作用が永続しないことからもうらずけられた。
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