抄録
コダチルリマツリ(イソマツ科植物)の葉には自然状態において病斑の形成がほとんど認められないことから抗かび成分が存在するのではないかと推定してその単離を試みた。
第1図の操作によって生葉175gから約4mgの結晶を得た。この物質は2-methyl-5-hydroxy-1, 4-naphthoquinoneであって,すでに報告されているプルンバギンの化学構造と一致する。イネごま葉枯病菌分生胞子の発芽は100γ/mlで完全に阻止されるが,10γ/mlでは6%の発芽率をしめした。イネ幼苗にあらかじめ50-100γ/mlの液を散布したのち,イネごま葉枯病菌分生胞子を接種したところ,100γ/mlでは標準区に比して30%程度の病斑減少効果が認められた。
つぎにイソマツ科植物5種について抗かび成分の有無を検索した。その結果,いずれの植物にも抗かび成分は認められたが,プルンバギンのほかにさらに別の抗かび成分を有する植物もあった。