日本植物病理学会報
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北海道におけるカボチャ疫病菌Phytophthora capsici Leonianとその交配型
Wichian KAMJAIPAI宇井 格生
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1978 年 44 巻 4 号 p. 440-446

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抄録

1974∼75年,北海道池田町および士別市のカボチャに疫病が大発生した。病原菌は何れもphytophthora capsiciであったが,両者の培養的性質は若干ちがい,その交配型は前者はA1,後者はA2和合性であった。それぞれの単一遊走子分離菌株について検討した結果,池田の50分離株はすべてA1であり,単独では卵胞子を形成しなかった。一方,士別の30単遊走子分離株は,いずれもA2型であったが,PDA斜面培地に保存培養し,4, 5ヵ月後,V-8寒天平板に移植,暗黒下,10日間23Cで培養すると,菌そうの一部に卵胞子が多数形成されることが明らかになった。形成の状態や,形成するまでの保存期間は菌株により異なり,1株は15日保存後,平板上のsegment状に,卵胞子を形成した。その他の28株は18ヵ月保存後接種した寒天片の周囲がsector状に,また残る1株は28ヵ月保存後,segment状に卵胞子の形成がみられた。なお,卵胞子の形成されない士別の株はhomothallicであると認められる。

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