日本植物病理学会報
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セイヨウシャクナゲの新病害根腐病とその病原菌Phytophthora cinnamomi Rands
萩原 廣小泉 信三竹内 昭士郎正子 朔
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1980 年 46 巻 4 号 p. 442-447

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抄録

三重県津市周辺で発生したセイヨウシャクナゲ根腐症状株から, Fusarium sp., Pestalotia sp., Phytophthora sp., Pythium sp., Rhizoctonia sp., Trichoderma sp.および未同定菌(暗緑色菌そう形成)が分離された。Phytophthora sp.のセイヨウシャクナゲへの付傷接種および根部灌注接種により病徴の再現と再分離に成功した。これにより,本症状がPhytophthora sp.による病害であることを確認した。
病原菌はその性状からPhytophthora cinnamomi Randsと同定され,各器官の形態および培養的性質について検討した。また,分離菌株間の対峙培養により有性器官が形成され,本邦にA1, A2の両交配型が存在すると考えられた。本菌によるセイヨウシャクナゲの病害は本邦未記載であり,本病を新病害として根腐病(root rot)と呼称することを提案した。

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