日本植物病理学会報
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イネ品種, IR 26の日本産白葉枯病菌I~V群菌に対する抵抗性の遺伝
堀野 修山田 利昭
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1980 年 46 巻 4 号 p. 504-509

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抄録

堀野・山田7)によってイネ白葉枯病抵抗性と判定された品種の一つであるIR 26の白葉枯病菌I~V群菌に対する抵抗性の遺伝解析を行う目的で, IR 26,トドロキワセおよびそれらの雑種F1およびF2集団を供試し,止葉に3針接種して,抵抗性を検定した。その結果, IR 26のI~V群菌に対する抵抗性は量的抵抗性であり,これら菌系に対する抵抗性のF2世代における広義の遺伝力は0.7~0.9といずれも高い値を示した。また広義の遺伝力にみられる菌系間の変動は用いた菌株の病原力の差異に起因する可能性が高いことを示し,遺伝力を高める手段の一つとして用いる菌株の病原力の強弱も重要な意味を持つであろうことを指摘した。
一方, F2世代におけるI~V群菌に対する発病度相互間の表現型相関および遺伝子型相関がいずれも高い正の値をとることを示し, IR 26のI~V群菌に対する量的抵抗性は抵抗性育種にとって重要性が大きいのみならず,抵抗性選抜にとってもきわめて有利な性質であることを明らかにした。

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