日本植物病理学会報
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ジャガイモ塊茎切片中のフェノール性物質の代謝におよぼすコロナチンの影響
美濃 羊輔酒井 隆太郎内野 賢二笹淵 俊幸
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1980 年 46 巻 4 号 p. 510-516

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抄録

イタリアンライグラスかさ枯病菌, Pseudomonas syringae pv. atropurpurea,が生産する病原毒素,コロナチンでジャガイモ塊茎切片を処理し,フェノール性物質の代謝変動をそれに関与する2, 3酸化酵素の動態との関連において調べた。切片中のフェノール含量は切断のみによっても増加したが,コロナチン処理によりさらにそれを上回った。同様の現象がポリフェノールオキシダーセ,パーオキシダーゼおよびアスコルビン酸酸化酵素にも認められた。さらにコロナチンにより誘導される上記酵素の増加は新たな蛋白質の合成に由来することが明らかにされた。切断のみによっては出現しないパーオキシダーゼのアイソザイムがコロナチンにより誘導された。調べた基質の中で,ポリフェノールオキシダーゼはオルトジフェノール類のみを,パーオキシダーゼはナルトおよびパラジフェノール類のみ(グアヤコールを除く)を酸化した。

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