日本植物病理学会報
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熱処理したシコクビエ葉におけるイネいもち病菌とヒメシバいもち病菌の病斑形成と胞子形成
荒瀬 栄新田 浩通糸井 節美
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1982 年 48 巻 5 号 p. 578-584

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抄録

シコクビエ(Eleusine coracana (L.) Gaertn.)葉をあらかじめ55Cの温湯で10秒ないし15秒の熱処理を行っておくと,イネいもち病菌やメヒシバいもち病菌はシコクビに対して病原性を発揮した。シコクビエ葉に誘導されたいもち病感受性は,胞子を形成した病斑の存在と褐変病斑の拡大によって確認された。これらの現象は10秒処理よりも15秒処理でいっそう明瞭になった。また熱処理による感受性の誘導現象(病斑の形成,病斑上での胞子形成)は処理後24∼48時間以内に消失した。

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