1984 年 50 巻 2 号 p. 205-210
キク,マーガレットおよびバラから分離した根頭がんしゅ病菌の生理型と病原性との関連を調べるために,5種類の植物に対する病原性と感染ポテンシャルを検討した。キク菌(生理型1)およびマーガレット菌(生理型1)はキクおよびマーガレットに対して病原性が強く,バラには弱かった。バラ菌(生理型1および生理型2)はバラに対して病原性が強く,キクおよびマーガレットには弱かった。トマトとインゲンは供試菌株に対していずれも感受性であった。各植物に対する供試菌株の感染ポテンシャルには差異がみられ,マーガレット菌が最も低く,次いでキク菌,バラ菌の順であった。