日本植物病理学会報
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Rhizoctonia solani Kühn (AG-1)の生育と菌核形成におよぼす1, 3-dithiol誘導体の抑制作用
松山 宣明矢原 三知代脇本 哲窪田 周平
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1985 年 51 巻 5 号 p. 595-598

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抄録
含硫アミノ酸および一部の含硫化合物は,R. solaniの菌核形成を阻害する。化合物の構造と阻害作用の関係を明らかにするため,系統的に合成された1, 3-dithiol誘導体40種について検討した(松山ら,1984,矢原ら,1985)。これらの誘導体の作用は複雑で,構造によって促進的に働く場合と抑制的に働く場合がみられた。抑制効果を示した24種の化合物の内,1, 3-dithiane-2-thione構造を有するものの作用は強く,150-130ppmの濃度で菌糸の生育および菌核形成をほぼ完全に抑制した。しかし,50ppmでは菌糸生育は抑制せず菌核形成のみを抑制する場合が認められた。
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