日本植物病理学会報
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キュウリモザイクウイルスに対するモノクローナル抗体の作成とその酵素結合抗体法への利用
前田 孚憲佐古 宣道井上 成信
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1988 年 54 巻 5 号 p. 600-605

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抄録

純化したキュウリモザイクウイルス黄斑系(CMV-Y)で免疫したBALB/cマウスから得た脾細胞と同系マウス由来の骨髄腫細胞, P3-X63-Ag8-UlとをPEG法により融合させた。融合細胞をELISAと限界希釈法により選抜,単クローン化し抗体産生クローンを得た。これらをマウスの腹腔内に注射し,モノクローナル抗体(MAb)を含む腹水を得た。これらの反応性を間接ELISAで調べたところ, 6株はCMV-YとCMV-Z (P血清型)とに同程度反応したが, 1株は両系統に対する反応性に差がみられた。両系統に共通のepitopeを認識するMAbとアルカリホスファターゼとを結合させてコンジュゲートを作成しDAS ELISAを行ったところ,このコンジュゲートはウサギのポリクローナル抗体で作成したコンジュゲートよりも活性が約8倍高く,またウイルスの検出感度も高かった。さらにMAbコンジュゲートを用いた場合,血清学的にheterologousな系統であるCMV-Zも効率よく検出することができた。

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