日本植物病理学会報
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CMV感染タバコの無病徴葉ならびにモザイク葉緑色部における二本鎖RNA 3, 4の蓄積
大木 理高見 恭成井上 忠男
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1990 年 56 巻 2 号 p. 213-218

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抄録

サテライトRNAをもたないCMVを接種したタバコから得た無病徴葉(S),モザイク葉緑色部(G)と同黄色部(Y)について,感染性,ウイルス粒子量,二本鎖(ds) RNA量,外被タンパク量の比較を試みた。SとGの感染性はきわめて低く(Yの1∼2%),それはSとGに含まれる粒子量がきわめて少ない(Yの1%以下)という結果と一致した。ところが,SとGに含まれる総dsRNA量は比較的多く,Yの33∼43%あった。電気泳動の結果,YはdsRNA1, 2, 3, 4をほぼ等量含むのに対し,SとGではdsRNA1, 2を欠き,dsRNA3, 4のみをYとほぼ同じ量含むことがわかった。一方,SとGの外被タンパク量はYの1∼3%と低レベルであった。また,無病徴葉では展開後期間が経過してもdsRNA量,外被タンパクの濃度に大きな変化は認められなかった。さらに,茎頂の新展開葉を経時的に調査したところ,dsRNA3, 4の量はほぼ一定であったのに対し,dsRNA1, 2は無病徴葉が出現する期間の前後のモザイク葉のみから検出された。

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