日本植物病理学会報
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Fusarium oxysporum f. sp. lycopersiciレースJ3に起因するトマト果実腐敗症の細胞学的研究
(I)侵入の場
冨川 章小林 一成桜井 美樹山本 敏夫山岡 直人久能 均
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1990 年 56 巻 2 号 p. 265-268

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抄録

Fusarium oxysporum f. sp. lycopersiciレースJ3に起因するトマト果実腐敗症の病原菌侵入の場を調べた。感受性および抵抗性品種の幼果に胞子を接種したところ,緑色花柱をもつ感受性品種の幼果にのみ病徴が現れた。花柱が乾固したり,自然に脱落している感受性品種の幼果に接種しても発病しなかった。抵抗性品種の花柱は開花後7∼10日で乾固離脱する。光学顕微鏡観察によると,菌は柱頭のみから侵入するようであった。この結果は,花柱を除去したり,柱頭を酢酸ビニル樹脂で封じた感受性品種幼果に接種しても発病しないという実験結果によって支持される。

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