1990 年 56 巻 3 号 p. 346-350
毒素溶液をイネ品種「関口朝日」葉に有傷滴下後,処理葉を光照射および暗黒下に3日間保った。その結果,光照射下では関口病斑類似え死斑が形成されたが,暗黒下ではえ死斑の形成は認められなかった。え死斑は12時間以上の光照射により誘導され,照射時間の増加とともに拡大した。え死斑の形成にはBLBランプ(310∼410nm)による照射よりも390nm以下をカットした昼光色蛍光ランプによる可視光の照射が有効であった。以上の結果から,毒素によるえ死斑形成は光に大きく依存していることが明らかとなった。