日本植物病理学会報
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シャリンバイの新規ファイトアレキシン・rhaphiolepsinの生成と抗菌性
Siti Muslimah WIDYASTUTI野中 福次渡辺 啓介丸山 英子佐古 宣道
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1991 年 57 巻 5 号 p. 641-648

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抄録

シャリンパイの葉にその病原菌である白斑病菌およびビワごま色斑点病菌の胞子を接種すると,新規のファイトアレキシンであるrhaphiolepsinが生成される。そこで,rhaphiolepsinと先に報告したシャリンバイのファイトアレキシンである4'-methoxyaucuparinとの比較を行った。シャリンバイの葉におけるファイトアレキシン生成の経時的推移を調べたところ,接種後1日目から4'-methoxyaucuparinの生成が始まり,6日目には最高に達した後漸減するが,一方,rhaphiolepsinは8日目から生成が始まり,その後28日まで漸増し,その生成量は2.147μg/生重葉1gであった。抗菌力はrhaphiolepsinが4'-methoxyaucuparinに優っていた。

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