1996 年 62 巻 1 号 p. 57-60
東北タイで発生している種々のファイトプラズマの16S rDNA断片をPCR法で増幅後,制限酵素TaqI, AccIで切断し,そのパターンを比較した。その結果,サトウキビ白葉病ファイトプラズマは,他の白葉症状イネ科植物に発生しているファイトプラズマとは異なることが明らかになった。さらに,いくつかのゴマフィロディーファイトプラズマ分離株のTaqI切断パターンがフィロディー症状,てんぐ巣症状の植物で検出されたファイトプラズマの切断パターンと一致していたが,異なったパターンのものも存在していた。よって,東北タイで発生しているファイトプラズマのフローラは複雑であることが示唆された。