日本植物病理学会報
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モノクローナル抗体を用いた酵素結合抗体法(ELISA)によるインゲンマメ黄斑モザイクウイルス(BYMV)とクローバ葉脈黄化ウイルス(ClYVV)の特異的検出
笹谷 孝英野津 祐三小金澤 碩城
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1998 年 64 巻 3 号 p. 179-182

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抄録

BYMVとClYVVは血清学的に似ているため,ポリクローナル抗体を用いたELISAでは両者を識別できない。そこで,BYMVあるいはClYVVに対するモノクローナル抗体(MAb)を2種類混ぜた3重抗体間接ELISA (TAS-ELISA)で,両ウイルスを特異的に検出する方法を検討した。その結果,MAb-4G8とMAb-4H9の混合ではBYMVのみを,MAb-1C8とMAb-2D6の混合ではClYVVのみを特異的に検出できた。また,MAb-5F2を用いたTAS-ELISAでは両ウイルスをともに検出することができた。また,これらの抗体はレタスモザイクウイルス,エンドウ種子伝染モザイクウイルス,パパイア輪点ウイルス,ジャガイモYウイルス,ダイズモザイクウイルス,カボチャモザイクウイルス,ズッキーニ黄斑モザイクウイルスとは反応しなかった。

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