1998 年 64 巻 4 号 p. 303-306
ドミニカ共和国でのコショウ幼樹の黄化または枯死株および生産樹の根部から分離した4種のPythium属菌およびMortierella spp.を2葉期または4∼6葉期のコショウ実生苗へ接種し病原性を検討した。供試菌で人為的に汚染した病土に健全な実生苗を移植し20∼44日までの発病程度を調べた結果,P. splendensが強い病原性を示し幼樹の黄化または枯死症状に関与していると見なされた。このPythium菌によるコショウの病害は世界的にも例がなくPhytophthora capsiciによる株腐病と区別し根腐病と呼称したい。