日本植物病理学会報
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タイヌビエ(Echinochloa oryzicola)に対するExserohilum monocerasの除草活性における水管理の影響
塚本 浩史津田 盛也郷原 雅敏藤森 嶺
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1998 年 64 巻 6 号 p. 526-531

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抄録
タイヌビエ(E. oryzicola)の幼植物体に対するE. monoceras JTB-808の除草活性に影響する要因について,温室内で滴下接種法によって調べた。本菌の除草活性は,水管理と関係していた。すなわち,湛水深および湛水期間を増加させると,高い除草活性が得られた。105分生胞子/100cm2を7cmあるいは9cmの湛水深のポットに接種したとき,接種21日後95%以上の植物体が枯死し,その乾重は95%以上減少した。7日間以上の7cmの湛水では,接種21日後にほぼ同様の結果が得られた。湛水期間を14日間まで長くすると,植物体は完全に除草された。低水深あるいは短い湛水期間では,効果的な除草活性とならなかった。低融点アガロースゲル中に固定した分生胞子をタイヌビエの第1葉に接種する方法によって,湛水下の病斑拡大について調べた。1, 2あるいは3日間,接種葉を冠水すると,接種10日後までに壊死した病斑は,それぞれ葉面積の14.3, 78.7および95.3%にまで拡大した。以上の結果は,宿主植物を冠水することが病斑の拡大を促進し,高い除草活性に結び付いていることを示す。
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