心身医学
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アディクションモデルによる過食症の入院治療の試み
鈴木 健二武田 綾白倉 克之
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2003 年 43 巻 10 号 p. 689-697

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抄録

過食症は,強い過食欲求,食べることのコントロール喪失,強迫的な過食行動などからアディクションとして説明できる.アディクションの代表であるアルコール依存症の入院治療をモデルとして,過食症に対する入院治療を組み立てた.それは仲間とともに回復するという原理を基に,2ヵ月の教育入院で,集団療法を中心としたプログラムと家族は家族会参加を柱としており,eating disorders education program (EDEP)と名づけた.2000年の1年間で,当院の摂食障害の入院は延べ69名で過食症が多かったが,そのうちEDEPに参加したのは37名であった.EDEPは過食症の入院治療ブログラムのひとつのモデルと位置づけられる.

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© 2003 一般社団法人 日本心身医学会
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