心身医学
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慢性疼痛に対する温熱療法の試みとその効果について(日本における代替・相補医療)
増田 彰則中山 孝史古賀 靖之八反丸 健二長井 信篤皆越 眞一鄭 忠和
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2005 年 45 巻 8 号 p. 581-588

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抄録

慢性疼痛患者に対して, 認知行動療法とリハビリテーション, 運動療法に加えて温熱療法を併用したところ(温熱療法群n=22), 併用しなかつた群(非温熱療法群n=24)に比べ, (1)痛み行動が有意に減少した, (2)情動面では, 怒りスコアが有意に改善した, (3)治療への満足度が高かつた, (4)退院して18カ月後, 仕事に復帰した割合は, 非温熱療法群の58%に比べ温熱療法群は82%と高かつた.以上より, 慢性疼痛の治療として温熱療法の併用は有効であることが示唆された.

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© 2005 一般社団法人 日本心身医学会
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