心身医学
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「失体感症」概念のなりたちと,その特徴に関する考察
岡 孝和松下 智子有村 達之
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2011 年 51 巻 11 号 p. 978-985

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抄録
失体感症とは心身症患者にみられる特徴として,1979年に池見酉次郎により提唱された概念である.しかしながら,その定義は必ずしも明確でない.そこでわれわれは,失体感症の概念を明確にするために,まず池見が失体感症概念を提唱するに至った経緯と背景を検討した.次に池見による著書から,失体感症に関する記載を抜粋し,失体感症を構成する要素を整理した.失体感症において気づきが鈍麻している感覚には,(1)空腹感や眠気などの,生体の恒常性を維持するために必要な感覚,(2)疲労感などの,外部環境への適応過程で生じる,警告信号しての感覚,そして(3)身体疾患に伴う自覚症状,などが挙げられた.池見は,失体感症では,これらの感覚に対する気づきが鈍麻しているだけでなく,それを表現したり,適切に反応することも困難であるとした.また自己破壊的なライフスタイルを送ったり,自然の変化に対する感受性や自然に接する機会も低下するとした.
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© 2011 一般社団法人 日本心身医学会
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