心身医学
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身体像不満足感傾向が鏡の自覚的な見方に及ぼす影響
杉山 風輝子喜入 瑞央今井 正司熊野 宏昭
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2014 年 54 巻 3 号 p. 266-273

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抄録

摂食障害(eating disorder : ED)の診断項目の一つである身体像不満足感(body image dissatisfaction : BID)傾向は,EDの行動的特徴であるボディチェッキング(body checking : BC)と関連があるといわれている.鏡エクスポージャー(mirror exposure : ME)は介入方法として効果を有しているが,ME実施中の認知処理様式は明らかになっていない.そこで本研究は,ED傾向,BID傾向,BCを行う認知を測定する尺度を用いて関連性を検討すること(研究1)と,BID傾向の差異による鏡の自覚的な見方を実験的に検討すること(研究2)を目的とした.結果より,研究1ではED傾向の程度にかかわらず,BIDとBCとの関連があることが示唆された.研究2ではBIDが高い者は,普段の身体像と鏡で確認したときに知覚される身体像に差があることが示された

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© 2014 一般社団法人 日本心身医学会
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