心身医学
Online ISSN : 2189-5996
Print ISSN : 0385-0307
ISSN-L : 0385-0307
摂食障害治療のEBMとNBM(<特集>心身医学的治療のEBMとNBM)
横山 祐子一條 智康加藤 直子森下 勇小川原 純子山岡 昌之
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 55 巻 1 号 p. 19-25

詳細
抄録

最近多くの分野でEBM(evidence-based medicine)の必要性が強調されている.一方で多くの医療従事者が,臨床現場におけるNBM(narrative-based medicine)の意義も大きいことを主張している.特に精神保健は,医学の中で唯一語りと傾聴,つまりNBMが治療に効果的であると認められる分野であり,EBMとのバランスのとれた共存が不可欠な分野である.本稿では,まずこれら2つの方法論の始まり,受け取られ方,実践時のポイントについて述べる.また,摂食障害治療におけるNBMの意義を心的リアリティおよび治療的自己の観点から考察し,今後のEBMの課題について触れる.最後に,EBM,NBMの位置関係,NBMをベースにしながらEBMを同時に使うことについて考察する.

著者関連情報
© 2015 一般社団法人 日本心身医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top