心身医学
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総説
ACTと森田療法の比較研究
—その類似点を検討する—
園田 順一武井 美智子高山 巌平川 忠敏前田 直樹畑田 惣一郎黒浜 翔太野添 新一
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2017 年 57 巻 4 号 p. 329-334

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抄録

ACT (Acceptance and Commitment Therapy) は, 1990年代に, 米国のヘイズら (Hayes SC, et al) によって発展され, 心理療法として, 急速に世界に広がった. わが国でも次第に知られるようになった. ACTは, その精神病理として6つの構成要素を挙げ, それに治療過程を対応させている. われわれは, これに倣って森田療法で対応した. 驚いたことに, ACTと森田療法はきわめて類似している. その共通点として, ACTと森田療法は, どちらも精神病理においては, 回避行動ととらわれがみられ, 治療過程においては, 受容と目的に沿った行動を強調している. このような中で, 1920年代に生まれたわが国の森田療法の存在は, 現在, 光り輝いている.

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© 2017 一般社団法人 日本心身医学会
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