心身医学
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講演
アレルギー疾患の心身医学
―古典から現代へ―
大矢 幸弘
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2018 年 58 巻 5 号 p. 376-383

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抄録

Holy Sevenと呼ばれた7つの代表的な古典的心身症の中で, アレルギー疾患は2つ (気管支喘息とアトピー性皮膚炎) も含まれており, 昔から心因の関与が知られていた. しかし, 医学の発展に伴い, ほとんどの疾患に心因の関与があることが明らかになり, また薬物療法の発展により古典的心身症のコントロールが改善するにつれ, これらの古典的心身症に対する心身医学的関心は低下していった. しかし, 今なお, 難治性重症のアレルギー疾患は心身医学的アプローチなくしては克服が困難である. それは, レスポンデント条件づけやオペラント条件づけが成立しているからであり, リラクセーション技法による逆制止をはじめとして曝露療法による脱感作や応用行動分析が劇的な改善効果をもたらす. 妊娠中の親の不安や抑うつが生まれてくる子どものアレルギー疾患の発症の危険因子となっていることがわかりつつあり, 世代を超えた心身医学的アプローチが, 将来のアレルギー疾患の克服には必要となろう.

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© 2018 一般社団法人 日本心身医学会
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