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日本小児腎臓病学会雑誌
Vol. 26 (2013) No. 2 p. 245-249

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http://doi.org/10.3165/jjpn.26.245

総説

近年,糸球体性腎疾患において病態や病勢を評価する非侵襲的な方法として,尿沈渣細胞中に発現する各種機能分子群の遺伝子発現の検討がなされ,その有用性が報告されている。一方,発現する機能分子群は多種に渡ることから,検討目的とその目的を前提とした候補分子群の絞り込みが課題となる。われわれはこれまで培養ヒトメサンギウム細胞を用いた実験系において,ウイルスの疑似感染を惹起することでToll-like receptor (TLR)3 を起点とした各種炎症関連分子群が誘導されることを確認してきた。ウイルス感染が発症起点や病態悪化に関与することが想定されるIgA 免疫複合体関連腎炎のIgA 腎症(IgAN)と紫斑病性腎炎(PN)を対象として,患者から得られた尿沈渣細胞に発現するTLR3 を介して活性化する各種機能分子群のmRNA 測定を行い,疾患病勢との関わりを検討した。尿沈渣細胞を用いた機能分子群mRNA の測定は,将来的に腎疾患の非侵襲的な病態,病勢評価法の開発へとつながる可能性が示唆された。

Copyright © 2014 一般社団法人 日本小児腎臓病学会

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