抄録
中間排液併用の大量の透析液を使用したTPD (large-dose cyclic TPD) はNPDと比較して溶質除去を多くできる。このlarge-dose cyclic TPDにおいて総透析液量と治療時間を一定にして,最大尿素窒素除去が得られるタイダール量が何%かをバクスター社のカイネティック・シュミレートモデルであるPD ADEQUESTを利用して検討した。あわせてPD ADEQUESTの信頼性についても検討した。
PD ADEQUESTを利用した理論的KT/Vと実際のKT/Vの間には相関係数r=0.68,危険率0.001以下で相関がみられた。PD ADEQUESTを使って総透析液量と治療時間を一定にしてタイダール量を10%から100%まで10%きざみで理論的KT/Vを計算し,最大尿素窒素除去が得られるタイダール量について検討したところ,そのタイダール量は50%であった。