日本小児腎臓病学会雑誌
Online ISSN : 1881-3933
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—原著—
Large-dose Cyclic Tidal Peritoneal Dialysisの最大尿素窒素除去のタイダール量について
上村 治浅井 朋子影山 里実藤田 直也武田 紹志水 麻実子田中 秀典岩佐 充二安藤 恒三郎
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1996 年 9 巻 2 号 p. 153-156

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抄録
 中間排液併用の大量の透析液を使用したTPD (large-dose cyclic TPD) はNPDと比較して溶質除去を多くできる。このlarge-dose cyclic TPDにおいて総透析液量と治療時間を一定にして,最大尿素窒素除去が得られるタイダール量が何%かをバクスター社のカイネティック・シュミレートモデルであるPD ADEQUESTを利用して検討した。あわせてPD ADEQUESTの信頼性についても検討した。
 PD ADEQUESTを利用した理論的KT/Vと実際のKT/Vの間には相関係数r=0.68,危険率0.001以下で相関がみられた。PD ADEQUESTを使って総透析液量と治療時間を一定にしてタイダール量を10%から100%まで10%きざみで理論的KT/Vを計算し,最大尿素窒素除去が得られるタイダール量について検討したところ,そのタイダール量は50%であった。
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© 1996 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
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