生理心理学と精神生理学
短報
文の黙読課題遂行中の事象関連電位からみた自閉症スペクトラム障害児の意味処理過程
吉井 鮎美岡崎 慎治平野 晋吾寺田 信一
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33 巻 (2015) 3 号 p. 215-222

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抄録

本研究では,自閉症スペクトラム障害 (ASD) 児における意味処理過程について,文の黙読課題遂行中の事象関連電位 (ERP),並びに文末語の書き換えを求めた記述テストの正誤判断を指標として検討を行った。文末語に対するERPの分析を行ったところ,ASD群9名ではN400振幅が定型発達 (TD) 群6名と比較して有意に小さかった。しかし,記述テストでは両群の正答率に差が認められなかった。以上の結果から,ASD児は,行動指標上はTD児と同様に正誤の判断を行うことができるが,N400に反映される意味的逸脱に関する脳処理に特異性があることが推察される。

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© 2015 日本生理心理学会
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