生理心理学と精神生理学
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短報
表情変化に基づく情動認知の事象関連電位による検討
西田 優也池田 一成
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2016 年 34 巻 3 号 p. 227-233

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抄録

Russell & Bullock (1985)は表情が感情価(快―不快)と覚醒度(覚醒―睡眠)の二次元から成る心理的評価に基づいて情動的にカテゴリー化されると述べている。一方,表情認知時の事象関連電位(ERP)研究では呈示された表情カテゴリーによってERPの振幅や潜時が異なることが報告されている。本研究では第1刺激として真顔を呈示し,その直後に表情(喜び,怒り,驚き)またはランダムドットを第2刺激として呈示した。また各表情画像についてAffect Gridによる評価を行った。その結果,Affect Gridによる覚醒度次元の評価得点とP130振幅とがともに喜び・怒りに比べて驚きで増大した。N170及びP300は表情間で差異を示さなかった。この結果から,表情により惹起された覚醒度の変化がP130に見られる早期の視覚処理と関連する可能性が示唆された。

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© 2016 日本生理心理学会
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