筑波大学大学院人間総合科学研究科
2008 年 26 巻 1 号 p. 27-39
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情動記憶の消去を薬理学的に促進することは, PTSDや不安症, そして薬物依存の治療に有用である。本稿では, まずラットの情動記憶の測定方法として, 恐怖条件づけと条件性場所選好について概説し, それらの条件性反応の消去メカニズムと, 扁桃体, 海馬, 内側前頭前野との関わりについての最近の研究知見を概観した。また消去におけるグルタミン酸受容体の役割についての知見も紹介し, PTSDなどの情動記憶が関わる精神疾患の治療薬としてのグルタミン酸受容体作動薬の有効性について論じた。
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