2025 年 4 巻 1 号 p. 11-19
目的:福島県の医療・療育施設における小児理学療法の現状と課題を,理学療法士の視点から明らかにすることを目的とした。
方法:福島県にある医療施設もしくは療育施設に勤務する理学療法士9名(男性4名,小児理学療法経験年数2〜40年)を対象に,小児理学療法の現状と課題に関するインタビュー調査を実施した。KH Coder3を用いて頻出語リストと共起ネットワーク分析図を作成し,概念をまとめて記述した。
結果:頻出語上位は「理学療法」「子ども」「小児」「病院」「親」であった。共起ネットワーク分析図において9つのグループが示され,現状と課題として抽出された概念は,小児理学療法の治療技術と期間,情報交換のための資金源,社会資源の活用と地域特性,理学療法士間の連携,対象児の成長,他職種間の連携,小児理学療法の経験機会の不足などであった。
結論:小児理学療法の現状として,親の存在が非常に大きく,小児理学療法の経験機会が不足していた。小児理学療法の課題として,職種内連携と多職種連携,地域の社会資源不足が挙げられた。現状を改善するため,理学療法士は社会資源の把握,連携方法の模索,研修の検討,技術移転事業の実施をしていた。