症例の概要: 患者は頭痛, 肩こり, めまいを主訴として来院した19歳男性 (初診時1999年4月). 頭蓋骨, 下顎骨, 頸椎との関係に着目したスプリントを考え, 患者に使用し, 新しい知見が得られたので報告する. 開閉時の運動軸の支点が第二頸椎歯突起より下方にずれていることなどから顎口腔系機能障害と診断し, スプリント療法を行い, 3カ月後に主訴の症状が改善された.
考察: II級咬合に対して, 上下の顎骨はIII級に適応しようとしてさまざまな全身症状を引き起こしたのではないかと考えられる.
結論: 下顎の偏位により, 頸椎ならびに全身の姿勢に関して影響を及ぼすことは考えられているが, 不明な点が多く, 今後さらなる解明が必要と思われる.