2025 年 26 巻 1 号 p. 64-70
本校の学生に対して,学習経験を積み重ねた4年次に,互いのフィードバックを通して,メンバー同士の相互の意味や自分や他者について理解することをねらいとした「グループダイナミクス」を試みた.この科目で学生が,自由に気づいたことをフィードバックするよう進めた.授業は,計8回とし,言語を介するグループ,身体を介するグループを体験してもらった.
本稿では,受講した科目の教育内容を報告したうえで,学生が提出したレポートから「グループの体験」をどのように捉えたのかを明確にすることを目的とした.その結果,言語を介するグループでは,「沈黙による居心地の悪さ」と「醸し出す緊張と緩和」を体験していた.身体を介するグループでは,「感情と動きの連動感」「他者の気持ちを確認するおもしろさ」を体験していた.この科目を受け,学生は自分自身のさまざまな感情に気づくとともに,他者との間で感情をどのように表現して理解しあっているのかを学んでいた.