蘇生
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東日本大震災での当施設への搬送症例
井上 義博菊池 哲小野寺 誠藤野 靖久秋冨 慎司山田 裕彦遠藤 重厚
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キーワード: 東日本大震災, 津波肺, DMAT
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2013 年 32 巻 1 号 p. 23-28

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抄録

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災は,死者,行方不明者,災害関連死を含めると2万人を超える犠牲者を出した。発災から3月31日までの3週間に我々の施設に搬送された症例は23例で,内訳は溺水による呼吸不全3例,肺血栓塞栓症,うっ血性心不全,多発外傷が各2例,クラッシュ症候群,破傷風,熱傷,腸間膜動脈損傷,凍傷,脾動脈破裂が各1例,単独損傷7例であった。この内呼吸不全の3例はいずれも3週間以内に死亡したが,他の症例は救命された。津波肺は発症病態が生物学的(微生物),化学的(油脂が主体),物理学的(砂や泥)と複雑で,微生物も特殊なものに起因するため治療に難渋したものと思われた。

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© 2013 日本蘇生学会
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