蘇生
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症例報告
腹部大動脈瘤の緊急手術により大量出血を来たした一症例
野坂 修一上野 裕美北川 裕利千原 孝志
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2014 年 33 巻 1 号 p. 18-20

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抄録

 症例は83歳の男性。腹部大動脈瘤の切迫破裂症例で緊急人工血管置換術が全身麻酔下で施行された。術中大量出血が認められたが,救命できた。術中出血量は約25,670mlで,主に,回収式自己血輸血,新鮮凍結血漿,赤血球製剤で対応したが,アルブミン製剤は使用しなかった。上記の輸血ならびに昇圧剤で対応したが,手術の後半の5時間は循環動態が不安定で低血圧状態であった。しかし,麻酔科医と術者側の頻回の対話などが,出血速度の予測を可能にし,術後,神経学的後遺症もなく救命できた。日本麻酔科学会のガイドラインに準じた3名の麻酔担当医などのマンパワーが役立ったが,術中の低体温は防止できなかった。

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© 2014 日本蘇生学会
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