蘇生
Online ISSN : 1884-748X
Print ISSN : 0288-4348
ISSN-L : 0288-4348
症例報告
肺空洞病変から空気塞栓症を発症した1例
津田 小緒里若松 弘也山本 花奈子棟久 槙凜子福本 剛之角 千恵子松本 美志也田村 尚
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 44 巻 1 号 p. 13-17

詳細
抄録

症例は70歳台の男性で,肺Mycobacterium avium complex(MAC)症による空洞性病変を伴う肺炎のため人工呼吸管理を要した。第5病日に,従圧式換気中に吸気圧設定を上昇させ,体位変換を行った直後に突然,無脈性電気活動となった。心停止の原因は不明のまま34分後に死亡した。死亡時画像診断全身CT検査を行い,広範な空気塞栓症が明らかになった。本症例では肺空洞病変が空気の流入源となり,陽圧換気に起因して多量の空気が肺静脈に流入したと考えられた。肺空洞病変を有する症例に陽圧換気を行う際は,過剰な鎮静によるリスクを考慮しつつ,気道内圧上昇を防ぐ工夫が求められる。

著者関連情報
© 日本蘇生学会
前の記事 次の記事
feedback
Top