蘇生
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血小板由来脂質メディエーター, リゾフォスファチジン酸の神経突起再生現象に及ぼす影響について
齋藤 繁
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2000 年 19 巻 1 号 p. 16-22

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抄録

神経突起が再生するためには, 再生神経線維の成長円錐が崩壊, 退縮せず, 適切なマーカー分子に沿って伸展する必要があり, これが神経機能回復に決定的な因子となる。例えば, 脂質メディエーター, リゾフォスファチジン酸は損傷を受けた組織および血小板から放出され, 神経成長円錐の崩壊, 退縮を引き起こし, 神経組織の再生を阻害する。こうした阻害物質の除去は神経再生にとって不可欠のものと推察される。神経組織の再生に際しては, 単なる神経細胞の増殖・発育促進では意味がなく, 機能を回復へと繋げる, 制御された組織再生が必要である。再生における成長円錐の挙動メカニズムの解明は, この特殊な問題を解決するために必須のものと思われる。

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