福岡大学医学部麻酔科学教室
2000 年 19 巻 2 号 p. 138-139
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気管切開後に重篤な縦隔気腫と両側気胸を来した1症例を経験した。68歳の喉頭癌患者に対して, 局所麻酔下に気管切開を行い, 酸素・亜酸化窒素・セボフルランで麻酔を維持し, ラリンゴマイクロサージャリーが行われた。手術終了直後のチューブ入れ換え時にパッキングが生じ, 縦隔気腫と重篤な両側気胸を来した。本症例はパッキングにより高度の胸腔内陰圧が生じ, 頸部の筋膜層から空気が縦隔に引き込まれ, 縦隔気腫に伴い縦隔胸膜が破綻し, 両側気胸が発症したと考えられた。
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