2017 年 56 巻 4 号 p. 646-658
日本鼻科学会では,2014年より学会主導による『鼻科基礎研究ハンズオンセミナー』を開催している。これは,耳鼻咽喉科臨床医の基礎研究に対するモチベーションや研究技術の向上,ひいては各大学間の研究を通じた横断的連携を図る目的で企画された。幸いなことに本セミナーへの期待度は非常に高く,セミナー後のアンケート調査では継続を希望する意見が多数であった。今回で3回目となる本セミナーを第55回日本鼻科学会総会・学術講演会(宇都宮)において企画した。前回を踏襲し,3つの異なったテーマをそれぞれのブースで実演する形式とし,セミナー終了後に参加者にアンケート調査を実施した。セミナー内容については,全参加者から「良かった」または「大変良かった」という評価を得た。実演時間については約2割の参加者から延長を望む意見が聞かれたが,実際のセミナーでは終了時間が20分ほど遅くなった。これは参加者からの質問や実演のリクエストに丁寧に対応したためである。参加者の現在の研究環境についてもアンケートを行ったところ,満足な研究環境にあると答えた参加者は1割以下であり,前回と同様の結果であった。参加者が現在行っている実験手技については,組織染色,フローサイトメトリー,細胞培養などはすでに一般的になりつつあるものと考えられた。