2008 年 57 巻 4 号 p. 647-649
症例は30歳女性,4年前に血栓性回腸びらんにて回腸切除,血栓性腎性高血圧症にて内科受診し,血栓性膠原病と診断され,降圧薬,アスピリンを投与されていた。2年前に結婚し,翌年初回妊娠するも流産し,膠原病の関連が疑われた。同年2回目の妊娠に対してアスピリン内服に加え低分子ヘパリン投与を開始した。妊娠後期に入り妊娠高血圧症候群を合併したため,入院安静のうえ低分子ヘパリンを増量投与し自然分娩にて健常児を得た。膠原病妊婦に対して内科と産科の連携が重要であった。