日本農村医学会雑誌
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看護研究報告
バスキュラーアクセスカテーテルの固定について
――透明フィルムドレッシング材の大きさの比較・検討――
加藤 やよい大谷 恵実子工藤 政茂石田 伸也大野 祐子平松 武幸
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2008 年 57 巻 4 号 p. 656-660

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抄録

 血液透析療法におけるバスキュラーアクセスカテーテルは透析導入時や内シャント閉塞時に緊急用に留置される。当院では,カテーテル挿入に伴うADL低下や合併症予防のために内頸静脈に挿入することが多い。関節可動域が広い頸部では透明ドレッシング材によるカテーテル固定時,皮膚との間に隙間ができやすく,CDCガイドラインの7日毎のテープ交換でなく現状では2日から4日で交換している。今回,頸部の可動域に着目して現行のサイズ (10×12cm) とその1/4のサイズ (5×6cm) の2種類のテープでバスキュラーアクセスカテーテルの固定を比較した。調査結果では現行サイズと1/4サイズでははがれたテープの面積に有意な差が認められた。1/4サイズのテープの方がカテーテルと皮膚との間に隙間を作りにくく,剥がれにくい。また1/4サイズのテープの方が交換頻度も少ないため患者の皮膚の保護にも有効と思われた。

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© 2008 一般社団法人 日本農村医学会
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