日本農村医学会雑誌
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報告
中山間地における外科外来での創傷処置
長谷川 毅三宅 孝
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2011 年 59 巻 5 号 p. 580-584

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抄録

 創傷処置に対してMoist wound healing(湿潤療法)がここ数年の間に急速に普及し認知されてきた。なかでもOpen wet-dressing therapy (OWT: 開放性ウエットドレッシング療法) は通院困難な高齢者を多く抱える中山間地に位置する病院において通院回数を減らす上で非常に有用な方法のひとつである。また,褥瘡外来としての役割もある当院の外科外来では,創傷処置に対してWound bed preparation (創面治癒環境の改善) の重要性も認識して対処を行なっている。Wound bed preparationとMoist wound healingの考えに基づいた被覆材や薬剤の適切な選択およびOWTとそのための創の観察や処置方法の指導により,通院回数を減らすことが可能となった。今後はWound bed preparation, Moist wound healingやOWTの正しい知識を普及させることが安全に創傷処置を行なうために重要である。

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© 2011 一般社団法人 日本農村医学会
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