日本農村医学会雑誌
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看護研究報告
急性期病棟における「退院調整支援プロセス」
──活用方法の検討──
吉田 真理山本 順子鴻巣 美佐子
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2011 年 60 巻 4 号 p. 555-561

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抄録

 当院では,平成21年5月より退院調整看護師を専従で配置し,患者の退院支援・退院調整を行なっている。患者の退院を支援するツールとして「退院調整支援プロセス」(電子カルテ上のシートで,退院調整スクリーニング・退院支援アセスメントシート・退院調整計画書・退院支援計画書を含む) があるが,病棟看護師の入力率が低く,活用しきれていなかった。今回,退院支援の要介入者が全入院患者の32%を占める急性期病棟に所属する病棟看護師に意識調査を行ない,どうすれば「退院調整支援プロセス」を活用できるかを検討した。その結果,「退院調整支援プロセス」の入力率が低い主な理由として,病棟業務の煩雑さ,入力方法の不明確さがあげられた。その対策として,PC入力をルーチン化し,作業フローがわかるような掲示をした。その結果,第一段階である退院調整スクリーニングの入力率の上昇がみられた。しかし,第二段階である退院支援アセスメントシート以降の入力率の変化はなかった。今後の課題はその入力率を上げる対策を講じることである。さらに,活用方法を多角的にみることによって,病棟看護師の教育および看護師間・他部門間における患者情報の共有に対して,「退院調整支援プロセス」の有用性の可能性が示唆された。

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© 2011 一般社団法人 日本農村医学会
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